パリ協定に基づく2020年からの気候変動対応

トピックス温暖化情報

2019年は世界的に異常気象が発生し、岩手県でも台風19号の発生など、多くの被害が発生しました。また、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥーンベリさんに共感した人たちによる、気候変動・温暖化に具体的な政策・行動を求める国際的な行動、「グローバル気候マーチ」が世界各地で行われるなど、気候変動に関連した様々な潮流が生まれました。
気候変動が既に起こりつつある今、2020年はパリ協定実行の年です。具体的な対策を進めていくために、気候変動に関する国内外の情報と岩手県の状況についてまとめました。

 地球温暖化などによる気候変動の現状 
2019年、世界では、熱波による気温上昇や大型ハリケーン、氷の縮小、日本でも台風による大雨、暴風等で多くの被害が発生するなど、異常気象が発生しています。
岩手県でも台風19号による甚大な被害が発生しましたが、さらに地球温暖化が進行すると、短時間強雨の増加、台風の大型化等により、自然災害が増加すると予測されています。
既に起こりつつある気候変動への対応は、待ったなしの状況にあると言えます。

※世界の異常気象の状況と要因(気象庁HP)
https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/monitor/extreme_world/index.html

※日本の異常気象の状況と要因(気象庁HP)
https://www.data.jma.go.jp/gmd/cpd/longfcst/extreme_japan/index.html


 2020年は「パリ協定」実行の年 
地球温暖化がもたらすさまざまな悪影響を防止するための国際的な枠組みを定めた、国連気候変動枠組条約(UNFCCC)には、196か国・地域が加盟しており、毎年開催される締約国会議(COP)で実施細則を議論しています。
2015年にフランス・パリで開催されたCOP21で、2020年以降の温室効果ガス排出削減等のための新たな国際枠組みとして採択されたのが「パリ協定」です。
2020年はパリ協定の実行の年となります。2019年12月に開催されたCOP25では、先送りとなっていた「パリ協定6条」のルールについて、議論が繰り広げられました。

※今さら聞けない「パリ協定」~何が決まったのか?私たちは何をすべきか?~(資源エネルギー庁HP)
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/tokushu/ondankashoene/pariskyotei.html

※国連気候変動枠組条約第25回締約国会議(COP25)、京都議定書第15回締約国会合(CMP15)パリ協定第2回締約国会合(CMA2)について【12/2~15 スペイン・マドリード】(環境省 HP)
http://www.env.go.jp/earth/cop25.html

※COP25の概要と残された課題(国立環境研究所 HP)
http://www.nies.go.jp/social/topics_cop25.html


 岩手県は「2050年温室効果ガス排出量実質ゼロ」を目指します 
地球温暖化による気温上昇を2℃以上ではなく、1.5℃に抑えることで、多くの気候変動の影響を回避できるとされています。そのためには、2050年までに温室効果ガス排出量を実質ゼロにすることが必要です。
日本では、2050年までに二酸化炭素排出量実質ゼロを目指す自治体が増えています。
岩手県は、知事の記者会見(2019年11月27日)において、2050年温室効果ガス排出量の実質ゼロに取り組むことを表明しました。また、12月2日には、横浜市と協定を締結している岩手県北9市町村(久慈市、二戸市、葛巻町、普代村、軽米町、野田村、九戸村、洋野町、一戸町)が、 2050年までに二酸化炭素排出量をゼロにすることを宣言しています。


※IPCC特別報告書『1.5℃の地球温暖化』の政策決定者向け要約を締約国が承認(2018年10月8日付 IPCC プレスリリース・日本語訳)(国際連合広報センターHP)
https://www.unic.or.jp/news_press/info/30738/

※岩手県及び県北9市町村が「2050年二酸化炭素排出実質ゼロ」を表明しました(いわてわんこ節電所 HP)
https://www.co2-diet.com/topics/detail.php?id=247

※地方公共団体における2050年二酸化炭素排出実質ゼロ表明の状況(環境省 HP)
https://www.env.go.jp/policy/zerocarbon.html


地球温暖化などによる気候変動は、私たちの暮らしやビジネスにおける大きなリスク、機会となりつつあり、その対策は急務です。脱炭素社会の実現には、県民総参加で地球温暖化対策に取り組む必要があります。

今できること、やるべきことを考え、行動しましょう。
いわてわんこ節電所は、地球温暖化対策の推進を通じて、SDGs(持続可能な開発目標)の実現に貢献しています。



※SDGsとは?(外務省HP)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/about/index.html