令和5年度「できることからECOアクション!」表彰

トピックス県内事例

岩手県では、地球温暖化対策の一環として、省エネや再生可能エネルギーの導入等に取り組んでいる県内事業者の表彰を実施しています。
令和5年度は5事業者が表彰されました。

令和5年度「できることからECOアクション!」表彰

(1)ECOアクション賞
県内事業者をリードする模範的な事業所や、総合的に優れた取組を実施した事業所に贈られます。

岩手道路開発株式会社(盛岡市)
TDKエレクトロニクスファクトリーズ株式会社 北上工場(北上市)

(2)会長特別賞
温暖化防止いわて県民会議会長が選定するもので、特定の分野において特筆すべき取組を行った事業所に贈られます。

○[省エネ・再エネ 設備等導入部門] 丸上建設株式会社(奥州市) 
○[意識啓発部門、省エネ・再エネ設備等導入部門] 
株式会社日ピス岩手 一関工場(一関市)

[自動車対策部門、省エネ・再エネ設備等導入部門] 刈屋建設株式会社(宮古市)

おめでとうございます!






(1)できることからECOアクション! ECOアクション賞

〇岩手道路開発株式会社(盛岡市)
[取組内容]
(1) 人材育成
エコスタッフ養成セミナーに参加、その講習内容を社員全員で共有。また地球温暖化防止策の研修会や DVD を視聴し、日頃から個人や会社で取り組める内容を話し合った。
(2) 意識啓発
 社内で週に1 回、デジタルサイネージによる温暖化防止情報を掲示、地球温暖化対策研修会を実施し、気候変動対策の DVD を視聴、SDGsに対する取組や気候変動による今後の環境について理解を深める勉強会の開催。
(3) 自動車対策
 エコドライブ 10 を社内終礼で周知、毎朝の車両の点検、社用車の買い替え時はハイブリッド・EV 車に順次移行、2022 年 12 月では乗用車の 66%がハイブリッド・EV車化を達成。
トラックを含む全ての車両を環境対策型に変更することを検討し、2028 年までに 100%達成を目指している。
(4) 省エネ・再エネ設備推進
事業に使用する電力の 100%を再エネ電力で賄っている。また太陽光発電で変換した電力をリチウムイオンバッテリーに貯めて、必要なときに使用可能としている。ソーラーパネルが太陽光を吸収することによって電力に変換し発電を行い、蓄電された電力は「ひやっしー(二酸化炭素回収マシーン)」に使用している。事業所内の全てを LED 照明に変更。トイレは従来のものと比べ、50%の節水、給湯設備においても 1 日・1 週間・1 年のそれぞれの単位で使用頻度を学習・記憶し、使用頻度が低い時間帯ではわき上げ温度を下げて節電するものを使用している。事業所内のエアコン設備による節電のため全社員にウォームベストを貸与
着用した。
(5) 森林吸収
J クレジットの購入、このクレジット購入により岩手県県有林の森林づくりの活動に参画。盛岡市グリーンバンク、岩手県緑化推進委員会への拠金により地域緑化推進活動に協力。
(6) その他
 再エネ電力を利用(久慈地域エネルギー(株)アマリン電気)、体をあたためる食材の摂取の促進。湿度が高くなると体感温度が上昇するため加湿効果の活用)。WEB 会議、ウエアラブルブカメラによる安全確認や工程確認、遠方との連携を図る。自転車、公共交通期間通勤の実施。ノー残業デーの実施(月 1 回)。新社屋建設に際し、設計段階で省エネ設計に重点をおいた(断熱材ミラフォーム MKG は省エネに貢献)。オゾン層の保護や温暖化防止、シックハウス対策を考慮された断熱材)窓はアルミ窓からアルミ樹脂複合窓への切替をすることで高断熱化を実施。

※岩手道路開発株式会社 ホームページ 
https://doukai.rocks/


〇TDKエレクトロニクスファクトリーズ株式会社 北上工場(北上市)

[取組内容]
(1) 人材育成
 エネルギー使用合理化シンポジウム東北に 1 名参加。県南圏域環境交流フォーラムに 1 名参加。エネルギー管理研修に 1 名参加。 
(2) 意識啓発
環境管理委員会を毎月開催し、省エネの進捗状況の把握と省エネ実施策の検討・実施を行っている。TDK グループ内で温暖化対策サミット、エネルギー管理担当者会議など開催。
(3) 自動車対策
 毎年社内で環境方針及び環境目標など周知し、エコドライブ、電気自動車などへの置き換えなど意識付け。
(4) 省エネ・再エネ設備推進
・LED 照明器具への更新等による電力使用量の削減⇒改善効果 原油換算 45kl/年
・外調機夏期再熱停止によるエネルギーの削減 ⇒改善効果 原油換算 47kl/年
・ボイラー燃料転換によるエネルギー使用の合理化 ⇒改善効果 原油換算 30kl/年
・蒸気トラップ診断管理による蒸気ロス低減 ⇒改善効果 原油換算 32kl/年
・高効率冷水ポンプへの変換によるエネルギー削減 ⇒改善効果 原油換算 9kl/年
(5) 森林吸収
花いっぱい運動として北上市花いっぱい運動推進協議会よりサルビア100 本、マリーゴールド 200 本、青サルビア 100 本花苗をいただき、従業員 80 名で工場の敷地に植栽。(従業員80 名参加) 
(6) その他
在宅勤務、Web 会議の推進による交通機関移動の削減

※TDKエレクトロニクスファクトリーズ株式会社 ホームページ
https://www.tdk.com/ja/tdk_electronics_factories/index.html





(2)できることからECOアクション! 会長特別賞 

○[省エネ・再エネ 設備等導入部門] 丸上建設株式会社(奥州市)

[取組内容]
(1) 人材育成
 エコスタッフ養成セミナー に職員 2 名参加。
(2) 意識啓発
取得認定・登録証掲示、全車両の燃費を毎月集計して社内掲示、環境保全等ポスター掲示、冷暖房温度管理掲示、エネルギー削減目標値掲示。
(3) 自動車対策
社用車 1 台をハイブリッド自動車導入。
(4) 省エネ・再エネ設備導入
照明の人感センサー1 箇所設置、事務所の照明を LED 化、太陽光パネル設置、省エネタイプの冷蔵庫に変換。省エネ診断受診で新しく省エネ対応のエアコンを導入し、これにより電気量が前年比+5%に対し灯油使用量-65%となった。
(5) 森林吸収
地域の建設業団体の一員として胆沢ダム周辺のブナ森の下草刈りと桜の回廊植樹を行っている。

※丸上建設株式会社 ホームページ
http://www.marujyo.jp/about/


○[意識啓発部門、省エネ・再エネ設備等導入部門] 株式会社日ピス岩手 一関工場(一関市)

[取組内容]
(1) 意識啓発: 
年2回定例実施の省エネ・省資源パトロールを 10 月~1 月は昼休み時間に臨時で実施し休憩時間の照明や設備の停止、エアー漏れ等を確認し不具合は打上げ対策実施。(11 月効果 660,000kWh) 
(2) 省エネ・再エネ設備推進 
工場内照明の LED 化を計画に基づき実施(11 月現在効果 25,000kWh/月) PPA モデル導入契約(2023 年度工事予定) 
省エネパトロール指摘事項からの改善箇所:集塵機のインバーター化
電気熱処理炉の処理温度別炉選定による廃熱・昇温効率向上と断熱材取り付けによる熱損失低減 
 (3) 森林吸収 
J クレジット購入、2022 年 30t(日本ピストリングで購入) 

※株式会社日ピス岩手 一関工場 ホームページ
https://www.npr.co.jp/index.html


[自動車対策部門、省エネ・再エネ設備等導入部門] 刈屋建設株式会社(宮古市)

[取組内容]
(1) 自動車対策
工場が山奥等で自動車以外の交通手段がないため、省エネ対策にはエコドライブが欠かせないそこで、工程会議等の機会を捉え、エコドライブの方法を周知した。また社用車用、重機用のオリジナルのエコドライブ推進ステッカー(各 100 枚)を制作し、それぞれの車に貼ってエコドライブの意識を高めた。
(2) 省エネ・再エネ設備推進
工事現場で使用する点滅灯、電光掲示板、誘導灯、予告表示板等にソーラー電源の機器を使用した。
建設機械(バックホウ)のうち、ハイブリット型バックホウを2台使用。稼働1時間当たり2リットルの軽油燃料の削減につながった。
(3) その他
女性社員の事務服がスカートだったが、スカートのほかにスラックスも導入し、服装の選択肢を増やした。冬はウォームビズとして活用できるようになった。本社事務所だけではなく現場の事務所でも扇風機を回して暖かい空気が滞留するようにして暖房効率をあげる対策を行った。

※刈屋建設株式会社 ホームページ
https://www.pref.iwate.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/049/465/2022019.pdf



★令和5年度「できることからECOアクション!」表彰
(岩手県ホームページ)

https://www.pref.iwate.jp/kurashikankyou/kankyou/seisaku/ondanka/1005565.html