世界の主要温室効果ガス濃度は観測史上最高を更新

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世界気象機関(WMO)は、2017年の主要な温室効果ガスの濃度について、いずれも観測史上最高を更新したことを発表しました。
 

 11月22日、世界気象機関(WMO)「温室効果ガス年報第14号」を公表しました。
 その中で、主要な温室効果ガスの中で最も影響の大きい二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素の濃度は引き続き増加を続けており、2017年の世界平均濃度はいずれも観測史上最高を更新したことが発表されました。

 最新の解析によると、2017年の二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素の地上での世界平均濃度は、それぞれ405.5±0.1ppm、1859±2ppb、329.9±0.1ppbで、これは工業化(1750年)以前の濃度の146%、257%、122%となります。
 主に、化石燃料の燃焼やセメント生産、森林伐採やその他の土地利用変化といった人間活動による排出が増加したことが原因と考えられます。

 併せて、強力な温室効果ガスであり、オゾン層破壊物質として規制対象となっているCFC-11(フロン11)の大気中濃度の減少速度が鈍っていることも発表されました。
 これは、東アジアにおけるCFC-11生産によって排出量が増加したことが原因と考えられています。

 本年報は、12月2日~14日、ポーランド・カトヴィツェで開催されるCOP24(気候変動に関する国際連合枠組条約第24回締約国会議)で配付され、国際的な気候変動対策の基礎資料として用いられる予定です。

※〔報道発表〕世界の主要温室効果ガス濃度は観測史上最高を更新
 ~「WMO温室効果ガス年報第14号」の公表~(気象庁HP)

 ⇒http://www.jma.go.jp/jma/press/1811/22b/GHG_Bulletin_14.html

※「温室効果ガス年報第14号(全文)」(気象庁HP)
 https://www.data.jma.go.jp/env/info/wdcgg/wdcgg_bulletin.html